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論文

Experimental validation of tensile properties measured with thick samples taken from MEGAPIE target

斎藤 滋; 鈴木 和博; 畠山 祐一; 鈴木 美穂; Dai, Y.*

Journal of Nuclear Materials, 534, p.152146_1 - 152146_16, 2020/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:12.16(Materials Science, Multidisciplinary)

流動鉛ビスマス共晶合金(LBE)中で照射されたMEGAPIE(MEGAwatt Pilot Experiment)ターゲットからT91引張試験片を採取し、照射後試験(PIE)を行った。これらの試験片は照射試験における標準的な試験片と比べて2倍以上の厚さがあり、そのゲージ部の厚さと幅の比(t/w)は標準的な照射用試験片とは大きく異なる。PIEの結果、これらは標準的な試験片と比較して1.5-2.0倍大きな全伸び(TE)を示し、これよりt/wとTEは強く相関していることが示唆された。そこで、未照射の試料を用いて、引張り特性に対するt/wの影響を調べた。その結果、強度と均一伸びにはt/w依存性が見られないが、TEはt/wの増加とともに大きくなることが分かった。さらに実験データに基づいて、TEを様々なt/wの試験片と相関させることで、標準試験片を含む適切なTE値を評価できることを示した。

論文

新第三紀塊状珪質泥岩に分布する断層を対象とした亀裂ネットワークモデル

早野 明; 石井 英一

資源・素材講演集(インターネット), 5(1), 9 Pages, 2018/03

亀裂性媒体の特徴を有する岩盤の地質構造モデルには、評価対象のスケールや不均質性の考慮の有無に応じて、岩盤中の個別の亀裂を確率論的に表現する亀裂ネットワークモデルが採用される。モデル化に必要な主な亀裂特性は、方位分布、3次元密度および半径分布である。方位分布と3次元密度については、ボーリング調査や坑道壁面の割れ目観察の取得データから設定することができるが、半径分布については、調査データから直接設定することは困難である。日本原子力研究開発機構の幌延深地層研究センターの地下施設周辺には、塊状かつ均質な珪質泥岩からなる新第三紀の稚内層が分布する。これまでの研究では、稚内層に分布する断層が水みちとして機能することが示唆されており、稚内層は多孔質媒体のみならず亀裂性媒体としての特性を有する。そのため、稚内層の断層を対象とした亀裂ネットワークモデルの構築を進めている。その際、坑道壁面の割れ目観察によって取得されたトレース長分布に基づき、それを再現できる半径分布を探し出すシミュレーションを実施しており、その結果について示す。

論文

Comparative study of granitic and sedimentary groundwater colloids by flow-field flow fractionation coupled with ICP-MS

斉藤 拓巳; 浜本 貴史*; 水野 崇; 岩月 輝希; 田中 知*

Journal of Analytical Atomic Spectrometry, 30(6), p.1229 - 1236, 2015/06

 被引用回数:13 パーセンタイル:60.95(Chemistry, Analytical)

流動場分画法とICP-MSを組み合わせることで、花崗岩系地下水および堆積岩系地下水に含まれるコロイドの連続的なサイズ分布と元素組成を評価した。花崗岩系地下水には、10nm以下と140nm以上の領域に、有機物コロイドや無機元素が存在していた。10nm以下に存在する有機物コロイドは発色団と蛍光団の分布の点で異なる複数の成分からなり、蛍光団に富む有機物コロイドと大部分の無機元素のサイズ分布が対応していた。堆積岩系地下水では、5nm以下のサイズ領域に、有機物コロイドと無機コロイドが存在し、より大きなサイズ領域に、無機コロイドが存在した。有機物コロイドはサイズと発色団と蛍光団の分布の点で均質であった。無機微量元素のサイズ分布は、元素によって異なり、異なるホスト相の存在が示唆された。

論文

X-ray line profile study on shot/laser-peened stainless steel

熊谷 正芳*; 秋田 貢一; 今福 宗行*; 大谷 眞一*

Advanced Materials Research, 996, p.39 - 44, 2014/08

 被引用回数:6 パーセンタイル:93.39(Engineering, Mechanical)

ショットピーニング(SP)およびレーザーピーニング(LP)を施工したオーステナイトステンレス鋼の微視組織をX線ラインプロファイル解析法によって調査した。SP、LPの両試験片ともほぼ同様の残留応力深さ分布を有するが、微視組織はピーニング施工表面のみならず、表面から数ミクロン深さにおいても微視組織は異なっていた。転位密度はSP試験片のほうがLP試験片よりも高く、また、結晶子サイズはSPのほうがLPよりも小さかった。

論文

Study on proton-induced single event upset in Sub-0.1$$mu$$m CMOS LSIs

福井 大伸*; 濱口 雅史*; 吉村 尚夫*; 親松 尚人*; 松岡 史倫*; 野口 達夫*; 平尾 敏雄; 阿部 浩之; 小野田 忍; 山川 猛; et al.

Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.169 - 172, 2004/10

近年の半導体製造技術の発展に伴う素子の微細化には、幾つかの問題が存在する。その一つに宇宙線によるソフトエラーの発生増加が挙げられる。ソフトエラーの増加は、システムの不良に直結し、その結果、社会基盤に重大な影響を与えると予想される。今後、性能向上、コストの低減を目的として最小寸法が50nm以下の超微細CMO SLSIの量産を実現するうえで宇宙線に起因するSEU(Single Event Upset)の防止策の確立を図ることは、必要不可欠である。本研究の目的はソフトエラー耐性の高い素子を備えた回路の設計指針を得ることである。この一環としてCMOS素子に、日本原子力研究所高崎研究所のサイクロトロンを用いて、20, 50, 80MeVのプロトン照射を実施し、それぞれのプロトン照射で生じるエラー数と照射量との関係からSEU反転断面積を調べた。その結果、入力レベルが高(High)の時のSEU反転断面積は入力レベルが低(Low)と同じであること、さらにSEU反転断面積は照射エネルギー50MeV近傍で極大値を持つことがわかった。

論文

Mechanical property of F82H steel doped with boron and nitrogen

若井 栄一; 松川 真吾; 山本 敏雄*; 加藤 佳明; 高田 文樹; 杉本 昌義; 實川 資朗

Materials Transactions, 45(8), p.2641 - 2643, 2004/08

 被引用回数:6 パーセンタイル:41.12(Materials Science, Multidisciplinary)

JMTR炉で300$$^{circ}$$C, 2.3dpaまで中性子照射したF82H鋼の引張り特性に関する破断と硬化の挙動に及ぼすHeの効果を調べた。本研究では材料中にHeを生成させるためにアイソトープ調整したボロンを添加させ、中性子照射中にHe量を約5から330appmまで発生させた。照射後、室温にて引張り試験を行い、破断面をSEMで観察した。その結果、He生成量の増加に伴って硬化量がやや増加したが、絞りは減少傾向にあった。この絞りと破断時の強度から近似的に算出した破断応力は材料中に生成したHe量の増加に伴って減少することがわかった。他方、ボロンと窒素を微量添加したF82H鋼(Fe-8Cr-2W-0.1C-0.3V-0.04Ta)の引張り特性とシャルピー衝撃特性の試験片サイズ効果を調べた。引張り試験には標準的サイズのJIS 14A(平行部径6mm,平行部長さ33mm)と小型サイズのSS-J3(平行部1.2mm$$times$$0.77mm,平行部長さ5mm)を用い、シャルピー衝撃試験には標準の1/2t-CVNと小型の1/2t-1/3CVNを用いて評価した。その結果、引張り特性に関しては試験片の小型化による影響はほとんどなかったが、衝撃特性では試験片の小型化によって、破断面の単位面積あたりの吸収エネルギーが低下しただけでなく、DBTT(延性脆性遷移温度)が約12$$^{circ}$$C低下することがわかった。

論文

Gas-permeation control by PET membranes with nanosized pores

高橋 周一*; 吉田 勝; 浅野 雅春; 仲川 勤*

Polymer Journal, 36(1), p.50 - 53, 2004/01

 被引用回数:4 パーセンタイル:12.7(Polymer Science)

ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムは気体透過に対して、高いバリアー性を有している。そこで、高い透過性と選択性をPETフィルムに付与する目的で、イオン照射・エッチング処理技術を用いてナノサイズの孔径を持つイオン穿孔膜を作製した。PETフィルムは12$$mu$$m厚さを用いた。イオン照射はXeイオン(450MeV)を3$$times$$10$$^{9}$$ions/cm$$^{2}$$のフルエンスの条件で行った。エッチング処理は、6Nあるいは1Nの水酸化ナトリウム水溶液を用いて、60$$^{circ}$$Cで行った。6Nで120秒以上エッチング処理したイオン照射PETフィルムは、気体透過係数と気体の分子量の平方根の関係から、クヌーセン流れの膜であることがわかった。このことから、これらのフィルムの孔径は1$$sim$$5nm程度と推察した。ちなみに、ナノ孔径測定機器(乾燥したヘリウムガスを用いた透過から測定)を用いて測定したフィルム孔径は、1.5$$sim$$3.8(エッチング処理時間:120秒), 3.8$$sim$$5.0(同:135秒)であった。

論文

Nanoparticle formation by pulsed laser ablation of TiO$$_{2}$$

八巻 徹也; 伊藤 久義; 松原 正和*; 阿部 弘亨*; 浅井 圭介*

Transactions of the Materials Research Society of Japan, 28(3), p.879 - 882, 2003/10

本研究では、KrFエキシマーレーザー(波長248 nm)パルスをTiO$$_{2}$$ペレットに照射し、その直後に誘起されるプラズマ内反応を利用することによって、室温でナノ微粒子を作製した。1Torr以上に圧力を制御したO$$_{2}$$とAr混合ガス(5:5)中で作製すると、低次酸化物の混入のない高純度なTiO$$_{2}$$微粒子が生成し、これはルチル,アナターゼ結晶相から成っていることが明らかになった。また、雰囲気ガスの圧力を10Torrまで増加させるにつれて、含有するルチル相の重量分率は大きくなった。このことは、本手法がTiO$$_{2}$$微粒子中のルチル/アナターゼ混合比を制御可能であることを示している。結晶相の制御性について、レーザープラズマの物理モデルに基づいて考察を行った結果、高圧下でのプラズマ密度の増大が反応系内の温度(ここでは電子温度に相当)を上昇させ、このことが高温相であるルチル体の結晶化を促進していると考えられた。透過型電子顕微鏡観察によれば、微粒子の粒径は10-14nmであり、光触媒材料としての高い応用性が示唆された。

論文

低減速軽水炉の燃料集合体内二相流挙動の大規模数値シミュレーション

高瀬 和之; 吉田 啓之; 小瀬 裕男*; 玉井 秀定; 叶野 琢磨; 秋本 肇

日本混相流学会年会講演会2003講演論文集, p.33 - 34, 2003/00

原研が開発を進めている低減速軽水炉を対象として、稠密燃料集合体の二相流挙動を直接解析によって数値的に予測する研究を行っている。稠密燃料集合体をフルサイズで模擬した体系で直接解析を行うためには膨大な記憶容量を必要とするが、地球シミュレータによって初めてそれが可能になった。解析には、吉田によって開発された二相流解析コードTPFITを使用した。本コードは界面追跡機能を有し、気液界面形状を時間及び空間方向に高精度で輸送できる特徴を持つ。本研究では、熱の影響がない非加熱等温流条件に対して、燃料集合体入口の流速やボイド率を変えて解析を実施した。低減速軽水炉の炉心条件をもとに、気相及び液相の物性値は圧力7.2MPa,飽和温度288$$^{circ}$$Cにおける蒸気及び水の値を使用した。一連の大規模シミュレーションにより、稠密燃料集合体内の二相流挙動、特にスペーサ周辺の液膜流挙動等の詳細が定量的に明らかになった。

論文

Effects of breach size and dust density on activated dust mobilization in ITER during a loss-of-vacuum event

高瀬 和之

Fusion Engineering and Design, 63-64, p.205 - 210, 2002/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:17.03(Nuclear Science & Technology)

本報は、核融合炉の真空境界破断時に生ずる放射化ダストの飛散挙動を数値解析的に評価したものである。解析領域は直径20m,高さ13mの円筒状で、内部に核融合炉の真空容器を簡略模擬した二重円筒容器を配置した。放射化ダストの真空容器外部への飛散に関して保守的な結果が得られるようにクライオスタットは排除した。ダスト形状は真球状で、サイズは平均径10$$mu$$mで標準正規分布に従うとした。真空容器内のプラズマ対向機器を構成する5種類の材料(ベリリウム,カーボン,SUS,銅,タングステン)をダスト材として解析した結果、真空容器外部に流出するダストの量は、ベリリウムが最も多くて初期設置量の約1.5%、一方、最も少ないのはタングステンで同様に約0.1%であった。本研究の結果、破断位置や破断面積が密度の異なるダストの飛散挙動に及ぼす影響を初めて定量化できた。

論文

Effect of solute atoms on swelling in Ni alloys and pure Ni under He$$^{+}$$ ion irradiation

若井 栄一; 江沢 正志*; 今村 淳子*; 武中 剛志*; 田辺 哲朗*; 大嶋 隆一郎*

Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part.1), p.367 - 373, 2002/12

 被引用回数:29 パーセンタイル:84.88(Materials Science, Multidisciplinary)

Ni合金の照射による微細組織変化に及ぼす溶質原子の効果を500$$^{circ}$$Cで25keVのヘリウムイオン照射により調べた。用いた試料はNi及び溶質原子のサイズ因子が異なる数種類のNi合金(Ni-Si,Ni-Co,Ni-Cu,Mi-Mn,Ni-Pd,Ni-Nb)である。1$$times$$10$$^{19}$$ions/m$$^{2}$$まで照射すると約1.5$$times$$10$$^{22}$$m$$^{-3}$$の高密度の転位ループが形成されたが、アンダーサイズ因子を持つNi-Si合金のみ、その密度がやや高くなった。また、4$$times$$10$$^{20}$$ions/m$$^{2}$$まで照射した試料では、キャビティが成長し、溶質原子のサイズ因子に依存してスエリングが0.2%から4.5%まで変化した。キャビティの数密度は溶質原子のサイズ因子の絶対値の大きさにしたがって増加する傾向にあり、スエリング値は増加した。これらの結果と反応速度論による点欠陥濃度の計算結果からヘリウム及び原子空孔の移動度し、溶質原子とヘリウム及び原子空孔との相互作用によって影響を受けることを推測した。

論文

Dielectric investigation of [(SrTiO$$_{3}$$)$$_{6}$$(BaTiO$$_{3}$$)$$_{6}$$]$$_{2}$$ multilayer capacitor

米田 安宏; 阪上 潔*; 寺内 暉*

Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 40(12), p.6888 - 6892, 2001/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:11.81(Physics, Applied)

リラクサー強誘電体の強誘電物性の本質は、微視的構造にあるのか、それとも巨視的構造にあるのかは依然として議論の分かれるところであるが、最近になって、非常に細かいドメインを形成したリラクサーの誘電率が著しく小さくなることがわかった。これは、強誘電体としての物性がドメインサイズによって支配され得ることを意味している。そこで、強誘電体におけるドメインサイズ効果を実験的に確かめるため、リラクサーで実現されたドメインサイズとほぼ同じサイズのユニットをもつ多層膜を作製し、その誘電特性を調べた。その結果、作製した多層膜はナノオーダーサイズであるにもかかわらず、強誘電性を示したが、誘電率は小さく、膜厚の大きな単層膜でみられたような温度特性は観測されなかった。これによって、ドメインサイズを小さくすることによって、強誘電性が鈍化することが、リラクサー以外の典型的な強誘電体においても観測された。

論文

Phase transition of BaTiO$$_{3}$$ thin films

米田 安宏; 阪上 潔*; 寺内 暉*

Journal of Physics; Condensed Matter, 13(42), p.9575 - 9582, 2001/10

 被引用回数:19 パーセンタイル:68.12(Physics, Condensed Matter)

リラクサー強誘電体に代表されるようなマイクロドメイン強誘電体では、強誘電体内に生じる強誘電ドメインサイズが物性と密接な関係をもつことがわかってきた。しかし、現在のところ、バルク状態での強誘電的ドメインサイズを制御する方法は見つかっていない。そこで、薄膜にすることによってドメインサイズを1次元的に制御し、物性がどのように変化していくかを研究してきた。バルクの典型的な物性である相転移をマーカーにして、チタン酸バリウム薄膜の作製条件を変えて詳細に調べたところ、薄膜のサイズ、つまりドメインサイズがナノオーダーとなったとき、バルク物性を失い、薄膜特有の物性が現れることがわかった。この結果はマイクロドメイン強誘電体のドメインサイズ効果とよく一致しており、誘電体分野において、薄膜とバルクの架け橋となることを示唆している。

論文

Formation of hybrid monolayers and langmuir-blodgett-type multilayers from ammonium cations and TiO$$_{2}$$ crystalline nanosheets

八巻 徹也; 篠原 竜児*; 浅井 圭介*

Thin Solid Films, 393(1-2), p.154 - 160, 2001/08

 被引用回数:10 パーセンタイル:50.75(Materials Science, Multidisciplinary)

本研究では、層状チタン酸の剥離反応を利用することによって触媒活性の高い薄片状TiO$$_{2}$$を調製し、それをLangmuir-Blodgett(LB)法で固体基板上に組織化することに成功した。層状チタン酸化合物H$$_{x}$$Ti$$_{2-x/4}$$$$_{x/4}$$・H$$_{2}$$O(x~0.7,□: 空孔)を水酸化テトラブチルアンモニウム((C$$_{4}$$H$$_{9}$$)$$_{4}$$NOH)水溶液中に分散・攪拌することによって、層状構造の剥離したチタニアゾル溶液を得た。得られたゾル溶液の水面上に膜形成分子としてジオクタデシルジメチルアンモニウムブロマイド((C$$_{18}$$H$$_{37}$$)$$_{2}$$(CH$$_{3}$$)$$_{2}$$NBr, DODAB)を展開すると、安定な単分子膜を形成した。この単分子膜を表面圧30-40mN/mに圧縮しておき、膜面を通過して石英ガラスを垂直に上下させること(垂直浸漬法)によって、DODAB分子を基板上に移しとることが可能であった。得られた薄膜はTiO$$_{2}$$薄片が有機分子と形成した規則的な層状構造体であることをX線回折分析により示した。

論文

Experimental radioimmunotherapy with $$^{186}$$Re-MAG3-A7 anti-colorectal cancer monoclonal antibody; Comparison with $$^{131}$$I-counterpart

絹谷 清剛*; 横山 邦彦*; 小林 勝利; 本石 章司; 小野間 克行; 渡辺 直人*; 秀毛 範至*; 分校 久志*; 道岸 隆敏*; 利波 紀久*

Annals of Nuclear Medicine, 15(3), p.199 - 202, 2001/06

 被引用回数:9 パーセンタイル:31.12(Radiology, Nuclear Medicine & Medical Imaging)

均一な腫瘍内放射線分布を仮定したモデル解析によりそれぞれの$$beta$$線核種の至適治療腫瘍サイズが示されている。本研究では、$$^{186}$$Reと$$^{131}$$I標識大腸癌抗体による放射免疫療法の効果を比較することにある。均一な組織内分布を仮定した線量計算に基づき算出した腫瘍線量を同一とした場合は、$$^{186}$$Re標識抗体の効果は、$$^{131}$$I標識抗体と同程度か若干劣るものであった。全身線量を同一とした場合は、$$^{186}$$Re標識抗体の効果が明らかに優れていた。この投与量における毒性に差は見られなかった。以上の結果は、腫瘍内線量分布が現実には不均一であるため、$$^{186}$$Reの$$beta$$線飛程が長いがゆえに腫瘍外に漏出した割合が大きいためであると考えられる。しかし、同一の毒性でより大きな腫瘍線量が得られるため$$^{186}$$Re標識抗体がより優れているものと考えられる。

論文

Evidence of quantum size effect in nanocrystalline silicon by optical absorption

松本 貴裕*; 鈴木 淳市; 大沼 正人*; 金満 義彦*; 舛本 泰章*

Physical Review B, 63(19), p.195322_1 - 195322_5, 2001/05

 被引用回数:57 パーセンタイル:89.88(Materials Science, Multidisciplinary)

ナノクリスタルシリコンの光吸収スペクトルを光透過法,吸収法,小角散乱法により決定した。その結果、ナノシリコンは、量子サイズ効果を持つ間接遷移型の半導体であることが示された。また、小角散乱によりバンドの広がりがナノシリコンサイズの1.6乗に比例することを明らかにした。

論文

Optimization of decoupled hydrogen moderator

原田 正英; 勅使河原 誠; 甲斐 哲也; 坂田 英明*; 渡辺 昇; 池田 裕二郎

JAERI-Conf 2001-002, p.793 - 807, 2001/03

現在開発中の核破砕中性子源では、軽水プリモデレータ付き非結合型水素モデレータは、高分解能モデレータの第一候補である。しかしながら、非結合型水素モデレータでのプリモデレータは、ベリリウム反射体を用いた場合、中性子パルスの時間積分強度やピーク強度に何ら利得が無い(かえって、不利益になる)と考えられている。一方、鉛反射体を用いた場合、プリモデレータにより、ベリリウム反射体の場合よりも中性子積分強度やピーク強度が増加することがわかった。しかし、鉛反射体の場合、減速時間が長いために、ベリリウム反射体の場合よりも長いパルステールを持つこともわかった。この好ましくない特性にもかかわらず、最適なプリモデレータや適切なデカップリングエネルギーを用いることにより、鉛反射体でも優れた特性(ベリリウム反射の場合と同じようなパルステールで、より大きなピーク強度をもつ)を得ることが可能であることがわかった。このような観点から、モデレータシステムの最適化研究(モデレータ側面サイズや中性子引出し面や引出し位置)も成し遂げられた。結論として、最適化されたプリモデレータは、パルス特性(強度と形状)を改善するばかりでなく、モデレータ内の発熱を軽減するのに非常に有効であるといえる。また、プリモデレータにより、モデレータとターゲットとが引き離されるため、中性子散乱実験でのノイズ・信号比の改善や中性子ビームの遮蔽に対するエンジニアリングの負担の軽減になることも重要である。

論文

Reactivity between humic substances isolated from groundwater and metals by three-dimensional fluorescence spectrometry

今中 麻幸代*; 長尾 誠也; 中口 譲*; 山口 善高*; 鈴木 康弘*; 村上 雅洋*; 平木 敬三*

Proceedings of International Conference on the Biogeochemistry of Trace Elements (ICOBTE2001), P. 662, 2001/00

高分子電解質の有機酸である腐植物質は天然水中に存在し、微量元素との錯形成能が高いために、微量元素の移行性及び分布状況に関与していることが報告されている。したがって、微量元素の移行動態を把握するためには、腐植物質との錯体の特性を検討する必要がある。本研究では、限外濾過法と3次元蛍光分光法とを組み合わせ、銅と地下水フルボ酸との錯体の特徴を分子サイズの観点より検討した。銅とフルボ酸を共存させた場合、フルボ酸の蛍光ピークの強度は約70%減少した。銅の添加前後でフルボ酸の分子サイズはそれほど大きな違いは認められないが、分子サイズ1万以下の画分の蛍光強度は70~80%減少した。添加した銅の大部分はこれらの分子サイズに存在したことから、フルボ酸の蛍光消光は主に分子サイズ1万以下の低分子の構成有機物と銅との錯形成により起こることが明らかとなった。

論文

オーバーサイズ導波管を用いた9.46GHz FELの高周波特性

前原 直; 森本 巌*; 志甫 諒

信学技報, 100(405), p.61 - 64, 2000/11

JLA線形誘導加速器を用いて9.46GHz FELの研究を進めている。 1kAの電子ビームを用いて数100MW以上の発振を達成するためにオーバーサイズ矩形導波管(129.64$$times$$64.77mm)を採用したフォーカスィングウイグラーを開発した。3D-FELコードによる解析により設計モードTE$$_{01}$$以外のTE$$_{11}$$,TE$$_{21}$$,TE$$_{51}$$モードが増幅し、TE$$_{21}$$モードの空間成長率が設計モードのTE$$_{01}$$の約20倍高いことが明らかになった。この結果から高周波入力系やモード変換器系の設計ではTE$$_{01}$$モードに対するTE$$_{21}$$モードの電力割合を約0.5%以内に抑えなければならない設計指針が明らかになった。本講演では高周波入力系やモード変換器系の解析結果を含む高周波特性について詳細に述べる。

報告書

水銀流動基礎実験,2; 水銀循環用ギアポンプ特性

神永 雅紀; 木下 秀孝; 羽賀 勝洋; 日野 竜太郎; 中村 文人*; 大橋 正久*

JAERI-Tech 2000-044, 25 Pages, 2000/06

JAERI-Tech-2000-044.pdf:4.64MB

原研とKEKが共同で進めている大強度陽子加速器計画では、最高5MWのパルス状陽子ビームを水銀ターゲットに入射させ、核破砕反応により発生した大強度の中性子を生命・物質科学等の先端科学分野の研究に利用する予定である。水銀ターゲットシステムの水銀循環ポンプは、優れた循環性能と高い信頼性及び小型化が要求される。そこで、比較的低回転で高揚程が実現できる機械的ギアポンプに着目し、水銀を流体とした場合のギアポンプの特性を把握するために定格流量15L/minのギアポンプを試作してポンプ特性試験を実施した。試作したポンプは、定格回転数350rpmにおいて設計流量15L/minを上回る23.1L/minを達成し優れた循環性能を示した。ポンプ回転数に対する流量特性は、回転数にリニアに比例することから、回転数により流量が容易に制御できるとともに、回転数による流量の評価が可能である。

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